実は復職したくないママも、たくさんおられるという事実
こんにちは。乳幼児子育てサポート協会の行本(ゆくもと)です。
先日、希望の保育所には入れていないにも関わらず、「待機児童は0」と発表しますと、自治体担当者から告げられた、というツイートが話題になりました。
待機児童が0といっても、実際は待機しているお子さんがたくさんおられること、数年前から問題になっていたんですよね。
数年前、神奈川県のとある大きな地方自治体が、「待機児童が0になった!」と、大きな話題になった時。
現実は、とてつもなく遠い保育園に入れさせられ、子どもが病気になった時に、すぐに迎えに行けない、などの問題があり「待機児童0」は、単なる見せかけの数字だということがありました。
その問題が今でも、全く解決されていないことに、憤りを感じざるを得ません。
そうは言っても、現実的には保育園が足りず、働きにくい女性が増えていることも事実で、これはすぐにでも解決するべき問題です。
まず考えるべきことは、保育園に通わせている女性は、本当に復職したかったのか?ということです。
今まで、約1800組みのママたちとお話させていただく中で
「実は復職したくはない。でも、経済的なことを考えると、復職せざるを得ない。」
というママが、たくさんおられました。
※これについては、現在アンケートを分析中ですので、正式な数字がでたら、ご報告いたします。
もちろん、お仕事にやりがいを感じ、心から復職を望んでおられるママもいらっしゃいます。
ですが、「経済的な不安」を理由に、復職されているママが多数おられることも事実なのです。
ですから、まず、国として保育園を増やすより、子育て家庭への経済的な補助を手厚くするべきだと考えます。
例えば
・幼稚園の無償化
・二人目以降の出産費用の無償化
などです。
これらが実現できれば、何割かの女性が、復職をせず、保育園を希望する人数が減るでしょう。
また、経済的な不安を理由に、二人目以降を諦めている方も、出産に目が向くようになるでしょう。
子育て家庭への国からの経済的な補助を手厚くすることで、待機児童問題と少子化問題、両方が改善されることは、間違いないと考えます。
ちなみに、「世代会計の手法を活用した政府支出の長期推計と財政再建規模の分析」(北浦修敏)によると、0歳児への政府支出が150万円なのに対し、100歳には500万円が支出されているのです。
子育て支援は、福祉ではなく成長戦略です。
思い切った国の舵取りを期待したいと思います。